社労士試験、労一・社一の一般常識科目が怖い!
対策はどうしたらいいの?
白書や六法買うべき?
とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、初学の頃は何が出題されるか予想もつかない一般常識科目が恐ろしくて仕方なかったです。
でも大丈夫。
ポイントを押さえれば、範囲の広い一般常識科目も怖くありません!
筆者が2年間独学で勉強した中で得た筆者なりの考えをお話しします。
この記事を読むと…
●社労士試験の一般常識科目の出題傾向別の対策方法がわかる
●一般常識科目の効率的な勉強方法がわかる
●一般常識科目対策のおすすめテキストがわかる
→結果、試験への怖さが軽減される!
この記事は2022年度社労士試験合格者が書いています。
筆者の社労士受験歴については運営者情報をご覧ください。
社労士試験の一般常識科目がこわいと言われるのは何故?
社労士試験は労働基準法、労働安全衛生法など各法律ごとに10科目勉強する必要がありますが、そのうち2科目が一般常識とまとめて呼ばれています。
1つは「労一」と略される「労務管理その他の労働に関する一般常識」、もう1つは「社一」と略される「社会保険に関する一般常識」です。
労一、社一の中でもいくつかの法令についての基本的な知識を問う出題があります。
法令については広く浅く勉強すればよく、対策のしようもあることから、さほど心配する必要はありません。
しかし、厚生労働省や総務省などが発表している白書や各種統計、年次報告書などの資料からの出題があります。
これが一番のネックであり、労一、社一が怖いと言われる最大の所以です。
何故なら白書や統計からの出題範囲は膨大であり、対策が難しいからです。
社労士試験範囲にあたる白書や年次報告書、各種統計資料だけでも数十あり、それぞれのページ数が膨大です。
(例えば厚生労働白書は500ページほどのボリュームです(令和4年度版))
そういった資料すべてが試験範囲なのです。
他の科目だけでも覚えることハンパないのに、一般常識ヤバすぎん?
一般常識(労一・社一)対策
以上のように範囲が膨大であることから、一般常識対策として全ての資料を頭に入れて完璧に仕上げようとするのは正直無理です。(これは社労士試験そのものについても言えることですが^_^;)
もう一度言いますが完璧に仕上げようとするのは無理です。(きっぱり)
その上で、どうすればいいのか、ひとつひとつお話ししていきますね。
法令は広く浅く、でも確実に。(ここで点を稼いで!)
労一では、労働契約法、労働組合法、労働者派遣法、職業安定法、男女雇用機会均等法など、社一では、国民健康保険法、介護保険法、確定拠出年金方、確定給付年金法などなどの30ほどの法令から出題があります。
いくつもの法令がありますが、問われるのは基本的な内容だけ。
ここで点を稼げなければ、労働経済はもっと厳しいです。
労一・社一の法令問題はラッキー問題と思って、決して深追いしないよう広く浅く学習し、学習した部分は必ず正当できるよう確実に覚えるようにして下さい。
吹き出し 法令の数は多いですがそんなに難しい内容ではありません。
とにかくここで足切りに合わないよう基本的な内容は押さえておきたいですね!
労働経済(白書、統計)は傾向を押さえる
最も対策の難しい、白書や統計からの出題への対策法です。
白書からは、労働を取り巻く社会情勢などについて出題があります。
細かい数字を覚える必要はなく、傾向やだいたいの割合を押さえておけばOKです。
例えば、下記は総務省が実施している「人口推計」の結果を受けて、高齢者人口について統計局がまとめたものです。
社労士試験対策としてあなたはこの資料をどう見ますか?
「ふんふん」と読むだけでは試験対策としては不十分。
ポイントを押さえてメリハリをつけて読みましょう。
私だったらこう読みます。
まず下記の画像を見てください。
赤字の部分を重要と捉えた上で、さらりと下の文章を読みます。
ポイントは「総人口減少」「高齢者人口は過去最多」「総人口に占める高齢者割合は3割で、過去最高」の3点。
しっかり読み込んで細かい数字を一生懸命覚えようとする必要はありません。
「なんとなくこんな感じ」という「傾向」を押さえてください。
理由としては、細かい数字を覚えていなければ正当できないような出題はほぼないからです。
例えば「令和4年度人口推計資料より、高齢者割合を下記から選べ」
という設問があったとして、それに対する選択肢が
「ア:27.5% イ:28.1% ウ:29.1% エ:30.3% オ:31.1%」
といったような、微妙な数字の違いを問う問題はまずありません。
あるとしたら
「ア:0.5% イ:12.1% ウ:29.1% エ:42.6% オ:59.1%」
といったように、傾向さえ覚えていれば答えられるものです。
この場合、正解はウの29.1%ですが、「高齢者割合は3割程」という知識さえあれば、細かい数字は覚えていなくても正しい答えを導き出せますね。
膨大な量の資料からの出題には、このように効率よく勉強することがとっても大事です!
用語の意味・歴史も頭に入れておく
法令や白書統計に気を取られて忘れがちなのが、用語、それに意外と重要なキーポイントになるのが、社会保険の歴史についてです。
何それしらんわ!っていう用語の意味とか、ふんわり覚えていた言葉の定義を問われる問題もでるので、しっかり覚えておきましょう。
団塊の世代って何年から何年生まれ?団塊Jr.は?といったことや、労働力人口と生産年齢人口、賃金形態と賃金体系など、似たような語句もしっかり区別して覚えておきましょう!
そして、社会保険の歴史も主要部分は頭に入れておいた方が良いです。
特に、健康保険関係の法、年金関係の法律の前進がいつ頃できていつ施行されたかや、介護保険法、確定拠出年金、確定給付年金の成立年などの数字は頭に入れておいた方が安心です。
意外と、出ます。
白書や統計を全て読む必要なし。まとめ本を活用しよう
ここまでどのようなことを意識して一般常識を対策すべきかお話ししました。
では具体的にどのように勉強を進めて行ったらいいのでしょうか?
法令の部分などは、あなたの使っている基本テキストの労一・社一のページに記載されている内容を覚えればOK。
それだけでは不足する、白書・統計や用語などの部分を、一般常識に特化したテキストで補足してあげましょう!
社労士六法は社労士に関連する法律の条文全てが収録された、社労士の辞書のようなもの。
実際に社労士になったあとなどに、法令根拠を確認したり、法の条文そのものを確認したい時に使うようです。
実際私は受験生時代社労士六法なんて見たこともなかったし、白書や統計は政府のサイトなどで少し確認はしたものの、試験に必要なポイントは大体テキストからの知識だったなと振り返って思います。
初学者は情報の取捨選択が合格への鍵!
その点試験対策テキストは試験に必要な論点だけを絞って掲載してあるので、しっかり活用しましょう!
私が使ったおすすめテキスト
筆者が一般常識科目の労働経済、白書、統計対策として実際に使ったテキストは下記のものです。
カバーは捨ててしまいました^_^;
(カバーを裏返してつけていたのですが、合格後破棄したのかなんなのか残っていませんでした)
各種白書や統計などの試験に必要な論点を抜粋して掲載してあり、各項目のポイントも箇条書きで記載があるので、時間がないときはポイントだけ、余裕のあるときは全文を読む、というふうに使い分けることができました。
私はこれを5月か6月くらいからでしょうか?何周かさらりと読み、大事そうなポイントだけは付箋をつけたりマークをつけて直前期も頭にいれるようにしていました。
もう一つはこれです
2022年合格目標 無敵の社労士3 完全無欠の直前対策 [ TAC出版編集部 ]これは無敵の社労士シリーズとしていくつか出ているようですが、私は毎年5月ごろ発刊される、シリーズのうちの第三段、「完全無欠の直前対策」これだけ購入してました。
一般常識だけに特化した教材ではないのですが、個人的にこれすごく良くて、ちらばった知識をまたグーーンと底上げしてくれる感覚がありました。
まとめ【一般常識(労一・社一)対策】
●法令問題…広く浅く、深追いせず、テキストに載っている内容を確実に覚える。
●白書、統計問題…細かな数字を覚える必要なし。「傾向」を押さえる。
●用語、歴史…意外と重要ポイント!しっかり押さえて差をつけよう。
●白書、六法読む必要なし、対策本に必要情報はまとめて網羅されている。
自慢じゃないですが私は初めて社労士試験を受けた時、択一式の労一・社一で0点をとりました。(10点中) (白目)
何も対策してなかったから当たり前ですね…^_^;
合格した年でも択一は5点でしたが選択は労一、社一それぞれ5点中4点とれました。
社労士は6割とれれば合格なんです(^^)
完璧を目指さず、抜けるところは抜いて、他の科目に時間を割けるといいですね。
頑張るあなたを応援しています。
ここまで読んでくださりありがとうございました!